明治時代、探偵小説が流行した時代がありました。少年時代を過ごした著者は、お小遣いを貯めては、探偵小説を読みふけっていました。やがて、泉鏡花や江見水蔭といった文豪の作品にも興味を持つようになり、探偵的な要素を探し求めるようになりました。その後、大学に進学し、新聞社に就職。多忙な日々を送る中、コナン・ドイルやモーリス・ルブランの作品に再び魅了されます。しかし、ロシア文学に傾倒する時期もあり、探偵小説への情熱は次第に薄れていきました。やがて、岡本綺堂の「半七捕物帳」に出会い、再び日本の探偵小説、捕物帖の世界に引き込まれていくのです。