「科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」というのは世間の常識です。しかし、ある老科学者は「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」とも主張します。一見矛盾するこの二つの命題は、実は「あたま」という言葉が持つ曖昧さを示しているのです。科学者は、常識的な思考にとらわれず、一見当たり前の事柄に疑問を持ち、その深淵を探求する必要があります。頭のいい人は、道筋を見通せるだけに、困難を恐れてしまうこともありますが、頭の悪い人は、むしろ困難に立ち向かう勇気を持っています。科学者は、自然の神秘に心を開き、失敗を恐れずに、果敢に挑戦する者なのです。