「娯楽論」は、娯楽が単なる暇つぶしや慰安を超え、民衆の幸福と社会の建設に不可欠な要素であると主張する、鋭い論考です。戸坂潤は、娯楽を正当に評価せず、安易に軽視する風潮を批判し、娯楽のもつ社会性と積極性を明らかにしようと試みます。当時の民衆が娯楽の権利を奪われている現状を憂い、娯楽こそが、民主的な社会の実現に貢献する重要な要素であると力説します。娯楽は、単に労働の疲れを癒すものではなく、人生を豊かにし、社会をより良くするための積極的な力となるのです。娯楽の真の意味を理解し、民衆が主体的に娯楽を創造していくことの必要性を訴えかけています。