法科大学教授の大川渉君は、旅行の準備に追われていました。関西の会社から依頼された難しい事件の調査のため、表向きは休暇を貰って出かけるのです。旅支度を終え、煙草を吸いながら、汽車の中で読む本を選んでいました。博士は多岐にわたる知識を持つことで知られており、専門書以外に様々なジャンルの本を読むことを好むのです。そんな博士の元に、医科大学教授の杉村茂君が訪ねてきました。杉村博士は、博士の妻が神経系病専門医の磯貝の診察を受けていることを知り、博士に「磯貝には奥様だけはお連れにならないように」と忠告します。博士は杉村の言葉に驚き、妻から磯貝の診察の様子を詳しく聞きます。妻の言葉から、磯貝が妻に魔睡術をかけたのではないかと疑い始める博士。博士は妻を心配しながらも、冷静さを保ち、磯貝に二度と会わせないことを決意するのでした。