西田幾多郎は、フランス哲学にはドイツやイギリスの哲学とは異なる、独特の考え方があると感じています。特に、直感的な思考を重視する点は大きな特徴です。デカルトの「省察録」も、概念的な論理だけでは説明できない直感的な魅力があると指摘しています。パスカルが提唱した「心の知」は、メーヌ・ド・ビランやベルグソンへと続くフランス哲学の系譜において重要な役割を果たしていると考えます。また、モンテーニュの「エッセー」に見られる日常的な題材から深い哲学を見出す視点も、フランス哲学の特徴の一つと言えるでしょう。西田幾多郎は、フランス哲学のこうした直感的な思考が、概念的な体系に捉われがちだったドイツ哲学やイギリス哲学にはない魅力だと考えています。