映画が政治の道具として利用される現状に警鐘を鳴らす伊丹万作。戦争の影響で外地向け映画が求められる中、映画芸術家たちは、海外の観客に媚びるような作品ばかりを作るようになり、本来の日本の美しさや文化を忘れてしまっているのではないかと危惧しています。海外に迎合するのではなく、まずは自分たちの民族性、つまり日本の文化や風俗を深く理解し、それを表現することで、初めて真に国際的な作品を生み出すことができるのです。映画は、国境を超えて世界中の人々に感動を与えられる力を持っていますが、そのためには、まずは自国の土壌にしっかりと根を張る必要があると説きます。