明の末、書生の焦鼎は、虎を伴う興行師の芸を見ていた。その虎は隻眼で眇《眇》になっており、老いた興行師はまるで犬の子をあつかうように、虎と戯れていた。焦鼎は虎に同情し、友達と「買い取って逃がしてやろう」と話していた。その夜、焦鼎の寝室に隻眼の老人が現れ、仙界に呼ばれていると告げ、焦鼎に助けを求めた。焦鼎は老人の言葉を信じ、翌日興行場へ行き、虎を買い取った。山へ放つ途中、焦鼎は道に迷い、雪深い山中で老夫婦と娘に出会う。その娘珊珊は焦鼎に惹かれ、二人は結婚する。焦鼎は官吏となり出世していくが、愛人の妖婦窈娘《窈娘》の策略により、珊珊は家から追い出される。やがて焦鼎は罪を得て辺境の地へ追放されるが、そこで再び珊珊と再会する。二人はその後、運命に翻弄されながらも、幸せな人生を送る。