病床に臥せった子規は、朝、目を覚ますと喉の渇きを感じ、用意された甲州葡萄を味わう。その甘美な味は、まるで金茎の露を飲んでいるようであった。しかし、同時に、脚の痺れと苦痛に襲われる。数日前から容態が急変し、脚が水を含んだように腫れ上がり、全く動かなくなってしまったのだ。子規は様々な苦痛を経験してきたが、今回の痛みは格別で、家内や友人の騒がしさも相まって、病室には不安な空気が漂っている。それでも、昨夜は大勢の友人が訪れ、子規は熟睡できたためか、精神は安定している。南向きの窓から静かな庭を眺め、秋の涼しさを肌で感じる子規は、その心地よさに安らぎを見出す。