敗戦直前の新緑の季節、敗色濃厚な戦局に一縷の希望をもたらす天才的な青年、栖方(せいほう)が現れます。彼は、数学の天才でありながら、特種な武器の発明にも長け、祖国を救うべく、夜昼構わず研究に没頭しています。戦争の影が濃くなる中、栖方の発明は、まるで希望の光のように人々の心を揺さぶります。しかし、その発明の秘密、そして栖方自身の運命は、謎に包まれています。栖方は、梶という老作家に、自身の苦悩や発明の過程、そして戦争への思いを語りかけます。二人は、対話を通して、戦争の残酷さと希望、そして人間の心の奥底にある光と闇とを、向き合っていくのです。