北大路魯山人は、自身が食べた加賀の山代産のたくあんが、最高に美味しいと断言します。寒国で作られた大根が美味しさの秘訣であるとしながらも、山代産のたくあんには他の地域のものにはない独特の「うまさ」があるのだと力説します。伊勢産のたくあんは、大量生産のため、山代産のような素朴な美味しさが失われていると指摘し、ぬか漬けの重要性を説きながら、東京のたくあんが、ぬかの量が少ないために味が劣ると批判します。さらに、寒帯地方のものが美味しいという自身の持論を展開し、様々な食材を例に挙げて、読者を美味しさと奥深い食の世界へと誘います。