退屈男は、東海道を旅する途中、三河路の長沢村で駕籠を止めて釣りを始める。そこへ、馬を洗いに来た若い農夫が現れ、退屈男は彼の学問好きに感心する。ところが、農夫の愛馬が、街道を通る薩摩藩の旅侍に突進し、侍は落馬してしまう。侍は農夫を責めるが、退屈男は、馬の行動は牝馬への恋心によるものだと主張し、侍を言葉巧みに諭す。しかし、侍は怒りを収めず、馬の足を斬り捨てて走り去る。傷心の農夫に退屈男は馬の代金と慰謝料を渡し、その際、農夫から、薩摩藩の厄介な評判を聞く。退屈男は、この騒動を機に、島津藩と、この地の領主である「ぐずり松平」との因縁に巻き込まれていく。