有島武郎は、12年もの間北海道で過ごしました。冬の厳しい寒さも、春の息吹も、北海道の自然は彼に忘れられない印象を与えました。特に、札幌周辺の風景は彼の心に深く刻み込まれており、春が来た時の、生命が目覚めるような喜びは、言葉では言い表せないほど強烈なものだったといいます。しかし、彼は北海道の魅力を単なる自然の美しさだけでなく、そこでの生活を通して培われた人々の精神、そして開拓者としての力強さにも見て取っていました。彼は、北海道が持つ潜在力に熱い期待を抱きながらも、同時に、政治がその可能性を十分に活かせていない現状に対する嘆きも表明しています。