夏の東京近海で獲れる「星がれい」の洗い作りは、北大路魯山人にとって天下一品の美味しさです。特に、四百匁ほどの大きさの星がれいは、水洗いしたものをそのまま口に運ぶと、夏ならではの最高の味わいを堪能できると、魯山人は熱く語ります。一方、京や大阪の市場では、生簀の設備が整っていないため、東京のような完璧な洗い作りは難しいのが現状です。それでも、二、三百匁のすずきやこちの洗い、三、四百匁のまだいの洗いなどは、十分に自慢できる美味しさだと言います。魯山人は、さらに、いわなの洗い、鮎の洗い、たらばがにの洗い、しゃこの洗い、なまずの洗いなど、さまざまな魚介の洗い作りについて、その美味しさや希少性を語り、読者の食欲をそそります。