吉川英治と親交の深い著者は、数々のエピソードを通して、吉川さんの人柄や生き様を語ります。温かさと力強さを兼ね備えた吉川さんの「声と眼」は、著者に深い感銘を与え、人生の支えとなってきました。二人の出会いは、吉川さんの失踪騒動がきっかけでした。著者は新聞記者として吉川さんを捜索し、軽井沢の貸別荘で再会を果たします。その後の交流を通して、吉川さんの内面にある剛毅さと逞しさに触れ、著者は人生や芸術について多くのことを学びます。吉川さんの言葉と眼差しは、著者に温かい励ましと力強い背中を押すような、親身以上の深い愛情を感じさせます。