満州の興安嶺トンネルで起きた殺人事件。三十九人のギャング団員の中に、一人の密偵が殺され、犯人は誰なのかわからなかった。科学者・木戸博士は、人間の興奮を測る装置を使い、事件に関わったギャング団員たちの「興奮曲線」を測定。その結果、ある特定の興奮曲線を持つ三人の容疑者を特定し、うち一人の犬塚が犯人であることを突き止める。しかし、木戸博士はさらに驚くべき発見をする。それは、人間の精神に普遍的に存在する「異常興奮」であり、博士はそれを「キド現象」と名付ける。やがて、博士自身もその「キド現象」に苦しめられ、失踪してしまう。助手である丘は、博士の研究を継承し、その「キド現象」が実は誤りであったことを証明する。そして、失踪した博士の運命を、静かに見守るのだった。