飯田町で起こった旗本の息子殺害事件。現場となったのは、評判の良い小料理屋「柳屋」で、被害者は、三百五十石の旗本、大野田仁左衛門の息子・金之助でした。事件当夜、柳屋の娘・お琴は、銭形平次の使い走りである八五郎を井戸端へ呼び出し、逢引を装って、自身の身に降りかかっている苦難を打ち明けようとします。しかし、その最中に金之助が殺害され、八五郎は事件に巻き込まれてしまいます。八五郎は、事件の真相を探るため、お琴の協力を得て、再び柳屋を訪れます。やがて明らかになるのは、お琴と妹・お糸の悲しい過去と、大野田家への深い怨み。そして、この事件の真相は、誰も予想だにしない驚愕の結末へと繋がっていくのです。