岩手県の北上川にある亀ヶ淵には、昔から大きな亀が住み、怪異を見せると噂されていました。ある晩、近くの小学校の教員・伝兵衛は、網打ちに出かけますが、何も獲れません。腹立たしさに、亀ヶ淵へと向かうと、大きな岩を見つけ、網を投げると、たくさんの魚が掛かりました。しかし、喜びも束の間、岩が動き出し、伝兵衛は恐怖に駆られます。その後、伝兵衛は熱病にかかり、亡くなってしまいます。そして、彼の息子も、その後まもなく亡くなってしまいます。悲しみに暮れる妻のお千世は、狂い始めるように村中をさまよい、ある日、亀ヶ淵で、彼女の遺体が発見されます。それは、右手には亀の子をしっかりと握ったままでした。