雨風や雷が続き、須磨での生活は侘びしく、源氏は京への帰還を望みます。しかし、官職復帰も叶わず、山奥へ逃げるのも怖いと悩んでいます。そんな中、京から濡れ鼠のような使いが、二条の院からの手紙を持ってやってきます。手紙には、源氏への深い愛情と、京での不安が綴られていました。使いは、京では天変地異が続き、政治も混乱していることを告げます。源氏は、住吉の神に祈りを捧げ、良清や惟光らも源氏の無事を願って神仏に祈ります。しかし、雷が源氏の住居の廊に落ち、火災が発生。源氏は危機一髪で難を逃れます。その夜、源氏は亡き父帝の夢を見ます。父帝は住吉の神が導くから、早くこの浦を去るようにと告げます。そして、明石の入道が、神のお告げを受けて源氏のもとを訪ね、明石への移住を勧めます。夢と現実が重なり、神のお告げと信じ、源氏は明石への移住を決意します。