映画「小島の春」は、癩病を題材にした作品です。映画は美しく、観客の涙を誘いますが、著者は、癩病という重いテーマに対し、映画が安易に涙を誘うことや、現実の癩病患者に対する理解を深める効果に疑問を抱いています。著者は、映画が、癩病の現実から目をそらし、美しい風景と抒情的な描写にばかり目を向けているのではないかと懸念しています。さらに、映画が、癩病の解決策を示すことなく、むしろ現実問題から目を背けているとも指摘しています。著者は、映画が癩病という人生の底に触れるテーマを扱う際には、その解決策に対する責任感を持ち、観客に真実を伝えるべきだと主張しています。