つめたいいじわるな雲が空を覆い、雪景色は日の光なのか雪の光なのか、判らなくなっています。烏の義勇艦隊は、その雲に押さえつけられ、仕方なく雪の田圃に仮泊していました。どの艦も動きません。烏の大尉や艦隊長も、年老いた大監督もじっと動かずにいます。夕暮れが近づき、雲が少し上がると、大監督の号令で烏の艦隊は演習を始めます。大尉が先頭に立ち、戦闘艦隊、巡洋艦、砲艦が次々と飛び立ち、空は烏の群れでいっぱいになります。大尉は許嫁の待つさいかちの木に向かい、別れを告げます。夜になり、月が昇ると、烏の艦隊は一安心しますが、大尉は眠れません。あしたの戦いのことを考えて、許嫁のいる杜の方を向きます。そして、空に現れたマジエル様の星を見上げながら、祈りを捧げるのでした。