松村初造は、借金の仲介を依頼された白川奨から資金を預かり、埋立工事を進める計画を立てていた。しかし、資金の貸出には、松村の同僚である奥田の裏書が必要であった。奥田は、松村が自分の同意を得ずに白川に承諾の意思を伝えたことに反感を持ち、裏書を渋る。松村は、焦る白川を宥めつつ、奥田との交渉を進めるのだが、二人の間には、かつての友情の影も見えなくなってしまっていた。一方、松村は、愛人であるあや子との関係に悩んでいた。あや子は、松村の心をつかむため、様々な策略を巡らす。松村は、あや子の熱情に戸惑いながらも、自分の寂しさと虚しさを紛らわせるように、彼女のそばを離れられないでいた。