小日向台は、東京の城北に位置する、文教地区です。帝國女子大學の建設地となる予定の土地には、すでに帝國女子專門學校の校舎が建築中ですが、資金不足のため完成は遥か先のようです。文部省に女子大學として認可されなかった西澤之助氏の苦心と、女子高等教育の将来に対する不安が漂います。一方、東洋協會專門學校は、官の保護を受けながら発展を続けています。小日向台には、和田垣博士や新渡戸博士など、著名な人物が住んでおり、豊かな自然と歴史を感じさせる場所です。しかし、その一方で、雑種児の悲惨な境遇が描かれ、当時の社会問題の一端を垣間見ることができます。