あらすじ
夜に教室に通う「僕」は、先生から歴史や地理について熱心に教えられています。しかし、授業が終わると、静かな部屋に虫の音が響き渡り、孤独感にさいなまれるのです。先生から示された地図を眺めながら、学問の喜びと同時に、深い寂しさを味わう「僕」の姿が、静かに、そして美しく描かれています。
むちの影が
地図の上に
のびたりちぢんだりする
先生の声がとぎれると
虫の音が部屋にみちてくる

学問のたのしさ
そしてまた何というさびしさ

本の上に来て
ひげをふる
しべりあの地図より青いすいつちよよ

底本:「日本の詩歌 26 近代詩集」中央公論社
   1970(昭和45)年4月15日初版発行
   1979(昭和54)年11月20日新訂版発行
入力:hitsuji
校正:きりんの手紙
2022年9月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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