笑は量的に分てば微笑哄笑の二種あり。質的に分てば嬉笑嘲笑苦笑の三種あり。……予が最も愛する笑は嬉笑嘲苦笑と兼ねたる、爆声の如き哄笑なり。アウエルバツハの穴蔵に愚昧の学生を奔らせたる、メフイストフエレエスの哄笑なり。
――カアル・エミリウス――
々と靡いた兜の乱れ毛、……
の好い葉巻へ火をつけた。さうして眉一つ動かさずに、大勢の霊を眺めやつた。何故彼はこの時でも、流俗のやうに恐れなかつたか? それは一人も霊の中に彼程の美男がゐなかつたからである!
底本:「芥川龍之介作品集第三巻」昭和出版社
1965(昭和40)年12月20日発行
入力:j.utiyama
校正:かとうかおり
1999年1月26日公開
2004年3月6日修正
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