あらすじ
「誤植」は、生田春月が自身の存在を世界という書物にたとえ、その中で誤って印刷されてしまった一文字、つまり「誤植」として捉えた詩です。詩人は、この世界が「無益なる書物」であると嘆き、その中で存在する自身の運命に苦悩する様子が、独特の比喩を用いて表現されています。詩の言葉は、孤独と絶望、そして世界に対する疑問に満ち溢れており、読者自身の存在や人生についても深く考えさせてくれます。我れは世界の頁の上の一つの誤植なりき。
我れはいかに空しく世界の著者に
その正誤をば求めけん。
されど誰か否と云ひ得ん、
この世界自らもまた
あやまれる、無益なる書物なるを。
了
底本:「日本の詩歌 26 近代詩集」中央公論社
1970(昭和45)年4月15日初版発行
1979(昭和54)年11月20日新訂版発行
底本の親本:「霊魂の秋」新潮社
1917(大正6)年12月15日発行
入力:hitsuji
校正:The Creative CAT
2022年4月27日作成
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