あらすじ
春の夜、鶯が眠る花楮の木の上には、まるで翁の顔のように見える月が輝いています。その月を眺めながら、春の到来を喜び、再び花開く花楮を愛でる様子が歌われています。秋の夜は、静かに明けがたを迎えます。幾夜も続く月夜の静けさに、物悲しさを感じていると、白い風が吹き起こり、月夜の静寂は消えていきます。月は翁の面のうへ
皷うてうておもしろく
春はふたたび花楮
[#改ページ]
秋はほのかに寢ざめして
あはれと思ふ幾夜さぞ
とすれば白う吹き立ちて
月夜の風も消えゆけり
了
底本:「古調月明集」昭森社
1940(昭和15)年9月10日
初出:「古調月明集」昭森社
1940(昭和15)年9月10日
※副題は底本では、「月明二章[#改行]古調月明集に寄す」となっています。
入力:竹井真
校正:植松健伍
2020年10月28日作成
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