あらすじ
詩人である「僕」は、百科事典を引き回し、鳥や花の名前などを羅列して詩を作る詩人を痛烈に批判します。その詩には、何も表現されていないと主張し、詩は「神」のものなのか「凡人」のものなのか、そのどちらかを決めるのは「僕」であると宣言します。詩人同士の激しい対立と、詩への強いこだわりが感じられる、痛快な作品です。
テンピにかけて
焼いたろか
あんなヘナチヨコ詩人の詩

百科辞典を引き廻し
鳥の名や花の名や
みたこともないそれなんか
ひつぱり出して書いたつて
――だがそれ程想像力があればね――
やい!
いつたい何が表現出来ました?

自棄のない詩は
神の詩か
凡人の詩か
そのどつちかと僕が決めたげます

底本:「新編中原中也全集 第二巻 詩」角川書店
   2001(平成13)年4月30日初版発行
※底本のテキストは、著者自筆稿によります。
※()付きの表題は、作品の冒頭をとって、底本編集時に与えられたものです。
※()内の編者によるルビは省略しました。
入力:村松洋一
校正:hitsuji
2019年7月30日作成
青空文庫作成ファイル:
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