あらすじ
トランプの占いで一日が終わり、オランダ時計の罪悪が問われます。喩え話に重ねられた喩え話、法律に固執する人物、林檎の皮に灯る光、寺院の壁にとまるトンボ……。様々なものが現れ、意味深な言葉が紡ぎ出されます。緊張感とユーモアが入り混じり、読者を不思議な世界へと誘う詩です。日が暮れました――
オランダ時計の罪悪です
喩へ話の上に出来た喩へ話――
誰です
法律ばかり研究してるのは
林檎の皮に灯が光る
そればかりみてゐても
金の時計が真鍮になりますぞ
寺院の壁にトンボがとまつた
それは好いが
あんまりいたづらは不可ません
法則とともに歩く男
君のステッキは
何といふ緊張しすぎた物笑ひです
了
底本:「新編中原中也全集 第二巻 詩」角川書店
2001(平成13)年4月30日初版発行
※底本のテキストは、著者自筆稿によります。
※()内の編者によるルビは省略しました。
入力:村松洋一
校正:きゅうり
2019年3月29日作成
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