あらすじ
ある日、古着屋で見つけた古びた切符。それは、作者が生まれる前の、誰かの「生れた日」を物語る、不思議な切符でした。作者は、その切符を通して、自分自身の生と、もうひとりの「生れた日」に思いを馳せます。切符は、過去と現在、生と死、そして運命を繋ぐ、不可思議な存在となるのです。ぼくはまだ生れてゐなかつた
途中下車して
無効になつた切符が
古洋服のカクシから出て来た時
恐らく僕は生れた日といふもの
了
底本:「新編中原中也全集 第二巻 詩」角川書店
2001(平成13)年4月30日初版発行
※底本のテキストは、著者自筆稿によります。
※()付きの表題は、作品の冒頭をとって、底本編集時に与えられたものです。
入力:村松洋一
校正:鳩
2017年10月25日作成
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