あらすじ
日差しが強く降り注ぐ豌豆畑。語り手の「私」は、そこに寝転がり、遠くから聞こえてくる睦ましそうな話を耳を傾けています。よく聞き取れませんが、それはとても幸せそうで、優しい声の会話のようです。草取りに励む父と母も、何やら楽しそうに語り合っています。子供は畑の向こうで、嬉しそうな笑顔を見せながら、母親を呼び続けています。聞えて来る睦ましそうな話を
私はねころんで聞いていた
よくは聞きとれないけれども
ほんとうに睦ましそうな話
すげ笠の蔭にかくれて
父も母も余念なく草を取りつつ
何をか物語る
子供はうね越えて遠く
向うの方に事もなき
うれしさの微笑を見せて
母さんよ 母さんよと
呼び続けている
了
底本:「今野大力作品集」新日本出版社
1995(平成7)年6月30日初版
初出:「青い果第三輯」
1922(大正11)年9月刊
※表題は底本では、「豌豆(えんどう)畑」となっています。
入力:坂本真一
校正:雪森
2015年1月6日作成
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