あらすじ
静かな古池の上には、マドロスパイプが置かれています。水面ではあめんぼが忙しく動き回り、散策者の吐き出す煙が夕焼け空に溶け込んでいきます。そこに現れたのは、ある男の姿でした。男は静かに佇み、何かを思案しているようです。彼は一体何を考えているのでしょうか。そして、この静寂はいつまで続くのでしょうか。ぬつと突き出たマドロスパイプ。
下ではあめんぼが
番つたまゝすつと走る。
しやがんだ散策者の吐き出す煙が
池の中で夕焼雲に追ひすがる。
了
底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社
1975(昭和50)年7月10日初版第1刷
1984(昭和59)年10月1日第6刷
底本の親本:「定本富永太郎詩集」中央公論社
1971(昭和46)年1月
入力:村松洋一
校正:川山隆
2014年3月7日作成
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