あらすじ
「氏」は、書道や発句、謡曲など、多岐にわたる才能を持つ人物の日常を描いた作品です。氏の生活は、東天遙拝から始まり、ラジオ体操、執筆、さらには除幕式での祝辞まで、まさに氏の存在そのものが話題となり、新聞などで取り上げられるほどです。氏は、その卓越した才能と豊かな人間性によって、周囲の人々を魅了し、多くの逸話を生み出しています。
氏は書を能くし
発句や謡をたしなみ 就中 たいてい柔道二段ぐらゐの腕まへあり
氏は毎朝 東天遙拝 のちラヂオ体操
たのまれて話の屑籠なども執筆なさるのだ
氏は 氏の一挙手一投足は逸話となつて細大洩らさず新聞などに珍重され
氏の巾広い声量バスは氏の身代のやうに潤沢
たとへば除幕式などに周知の風采をあらはして一言もつて祝辞などを述べ
給ふ

底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
   1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:良本典代
2017年4月3日作成
青空文庫作成ファイル:
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