あらすじ
街は雨に覆われ、沈みゆく様子を見せます。アンテナは雲を、欅は街を見つめます。北方に何があるのか、その謎が読者の心に影を落とす、静かで印象的な詩です。雨に濡れた街の風景と、そこに生きる人々の心情が、鮮やかに描かれています。雲 雲を引具して空を急いだ
街
街は雨の喪服
街はとほい
街は沈む
アンテナは潜望鏡をまねて雲を観た
北方に何ごとぞや?
欅は丘で街を観た
欅は終日 雲を迎へて雲を送つた
欅は終日 濡れる街を眺めてゐた
了
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:良本典代
2016年9月9日作成
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