あらすじ
「月下市街図」は、夜の街を舞台にした詩作品です。月明かりに照らされた街は、まるで広大な地図のように広がり、そこにいる「僕」は、白いサイコロのように転がり続けています。転がり続ける中で、「僕」は、孤独と虚無感を味わいます。街の光と影、そして月が織りなす幻想的な世界の中で、「僕」は何を感じ、何を考え、どこへ向かうのでしょうか。
月はひろげた市街地図をうすく青塗りにする
僕は白チオクのちいさい残粒
コロコロ市街双六の上を転つてゆく白い骰子
転し手もない上りもない悲しい骰子
月に
内臓の赤い花花をみんな食べられてしまうた
蜉蝣の悲しいからだに落魄れてしまうた
帽子かむつて
僕はころがつてゆく軽石の骰子

底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
   1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:良本典代
2016年9月9日作成
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