あらすじ
障子に映る夕焼けの赤と、青い葉が染まる空気を舞台に、静かな日常が描かれます。夕暮れ時の空は、次第に灰色へと変化し、やがて夜空に星が輝きだします。そして、一日を終え、人々はそれぞれの思いを胸に、静かに祈りを捧げます。
赤い赤い四角い形が
障子に落ちている
青い青い丸い葉が
赤い空気に酔っている
ひらひらとコーモリが
躍る

人は
静かに戸を閉めて
電気をつけて
汁をすする

赤い明るい西の空も
灰色にむしばまれる
そしてくろくなって
やがてだいやもんどに灯がつく

そして人は日記などつけて
灯を消し
一日が終わったと考えて
神に感謝して
祈る

底本:「竹内浩三全作品集 日本が見えない 全1巻」藤原書店
   2001(平成13)年11月30日初版第1刷発行
   2002(平成14)年8月30日初版第5刷発行
入力:坂本真一
校正:雪森
2014年7月19日作成
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