あらすじ
「しかられて」は、夕餉の煙と灯火の光に包まれた家に残された、一人ぼっちの少年の心情を描いた作品です。
少年は、家から出てはみたものの、お腹が空いて、楽しい食事の音が聞こえる家に帰りたくて、葛藤しています。
風や三日月が寄り添う中、少年は、家族に謝るべきか、迷っています。
静かな夜の帳が下りる中で、少年の心は揺れ動き、複雑な感情が渦巻いています。
しかられて
外へは出たが
我家から
夕餉の烟と
灯火ともしび
黄色い光に
混ぜられた
たのしいめしの音がする
強情はってわるかった
おなかがすいた
風も吹く
三日月さんも
出て来たよ
あやまりに
行くのも
はずかしい
さらさら木の葉の
音がした

底本:「竹内浩三全作品集 日本が見えない 全1巻」藤原書店
   2001(平成13)年11月30日初版第1刷発行
   2002(平成14)年8月30日初版第5刷発行
入力:坂本真一
校正:雪森
2014年7月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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