あらすじ
冬の訪れが感じられる、どこか煮切らないお天気の島で、作者は鶯の声に癒されながら穏やかな日々を送っています。机に向かい、思索にふけり、静かな時間を満喫する一方で、雨の日は小鳥たちの賑やかなさえずりが懐かしく感じられます。黄色く色づいたかぼちゃ畑を眺めながら、作者は心安らぐ島の暮らしをしみじみと感じているようです。もうすっかり冬になったやうな
而もまだ秋らしいやうな
どちらかと言へば煮切らないお天気です
けれども矢張り島の生活はいいですよ
昨日も鶯の声がピヨロピヨロやりましてね
はにかみやで なきむしの僕には
ぴったりふさわしい時季です
机にだまりこくって
「迷想」をかみしめるにとてもいい時です
今日は小雨が哀しく飛んでゐます
かぼちゃ畑が黄色にうるんで
すみっこのやぶかげからは
何やら小鳥のおしゃべりが聞えます
こんな日には
矢張りおしゃべりもなつかしいですね
了
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
底本の親本:「泉芳朗詩集」泉芳朗詩集刊行会
1959(昭和34)年
入力:坂本真一
校正:フクポー
2018年3月26日作成
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