あらすじ
東京市電のストライキは、多くの労働者の怒りと決意によって起こされました。しかし、そのストライキは失敗に終わってしまい、労働者たちは深い失望に打ちひしがれています。この詩は、そんな労働者たちに向けて、決して諦めることなく、次の闘いに備えるよう訴えるものです。再び立ち上がる日のために、労働者たちは団結し、新たな戦いを挑む決意を燃やすのです。 負ける争議じゃなかったんだ
そいつが負けたんだ
そいつが負けたんだ
兄弟、そいつが負けたんだぞ!
誰れが
あいつらに妥協を頼んだ
誰れが
争議を打ち切れとぬかしたんだ
ゼネストだ!
全線へおっぴろがった……
横浜へ京都へ大阪へ神戸へ
火がついた!
そいつを真先にもみ消したなあど奴だ!
死ぬまで闘う! と
突き上げた拳の下で
怒りに燃え立ったお前達じゃねえか
そいつが六日間
そいつがたった六日間
たった六日間にど奴がしたんだ
ダラ幹だ!
社会民主々義者だ!
裏切者だ!
当り前よ
だが、ダラ幹に任かしたなあ誰れだ?
裏切者をそのままにしたなあ誰れだ?
一度しくじった道を
二度と踏むな!
おいらは
おいらの腕を信じろ
おいらの闘いは
勝利か死だ!
ダラ幹を叩き出せ
社会民主々義者をのしちまえ!
裏切者を踏みつぶせ!
おいらの勝利は
そっからだ
兄弟!
争議に負けても
腕を離すな!
次の闘いに備えるんだ
密集しろ!
革命的労働者の戦列に
おいらの勝利は
そっからだ
(東京市電ストライキ惨敗の日に。)
(『戦旗』一九三〇年六月号に発表)
了
底本:「日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)」新日本出版社
1987(昭和62)年5月25日初版
初出:「戦旗」
1930(昭和5)年6月号
※×印を付してある文字は、底本編集部による伏字の復元です。
入力:坂本真一
校正:雪森
2015年12月13日作成
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