あらすじ
激しい争議が終わり、雨の降る翌日。小溝に流れ込む小笹を見つめ、かつての激動の日々を思い起こす、複雑な心境の男の姿が描かれます。争議の勝利か敗北か、その結果は明かされませんが、男の目に映る小笹の運命は、読者に深い余韻を残します。
雨ふる日、
さみだれの、
小溝の流、
渦巻きし、
濁れる水に、
小笹おち、
吸われるように、
流され行くを、
じっと 眺めいる
自分の心。
激動の
同盟罷工の翌日――
何とはなしに
涙ぐまるるよ、
おお 小笹の運命よ!
小笹の運命よ!
(近江八幡にて大電争議の翌日)
(『改造』一九二一年七月号に「捷ちし日の翌日」と題して発表 一九六三年六月キリスト新聞社刊『賀川豊彦全集』第20巻を底本)

底本:「日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)」新日本出版社
   1987(昭和62)年5月25日初版
底本の親本:「賀川豊彦全集 第20巻」キリスト新聞社
   1963(昭和38)年6月刊
初出:「改造」
   1921(大正10)年7月号
※本文末の編者による注記は省略しました。
※初出時の表題は「捷ちし日の翌日」です。
入力:坂本真一
校正:フクポー
2018年3月26日作成
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