あらすじ
田辺孝次の親友は、友人の作品集「抒情小曲集」が出版されたことを喜び、その作品への熱い思いを綴ります。友人の詩は、繊細で美しい感情が力強く、読者に感動を与える力を持つと絶賛し、作品への期待と称賛に満ちた言葉が、静かに響き渡ります。 君の第三の著作『抒情小曲集』が、上梓されるに就て、子供の時からの友達としての僕は、奈何なる言葉でこの喜びを表したらよいか、実にその術をしらない。ことに今度集められた小曲はみな其当時にとつてお互に感銘の深いものばかりだ。君の詩のよいところは、敏感な美しい繊細な感情が概念的でなく、全くリズム的に本当と力とにあらはれてゐる所にあるのだらう。これを読んだ人人に本当に美しいよい感情を移植する所が一番貴いところではあるまいか……。
七月十七日
田辺孝次
了
底本:「抒情小曲集・愛の詩集」講談社文芸文庫、講談社
1995(平成7)年11月10日第1刷発行
底本の親本:「抒情小曲集」感情詩社
1918(大正7)年9月
初出:「抒情小曲集」感情詩社
1918(大正7)年9月
入力:田村和義
校正:高柳典子
2013年1月31日作成
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