あらすじ
貧しいながらもクリスマスを心待ちにする少年は、裕福な隣の家から聞こえる音楽や飾り付けを見て、羨ましさを感じます。キラキラと輝くおもちゃや、銀紙で包まれた星々、そして風琴の音が奏でる歌声に、少年の心は満たされません。冬の寒空の下、幼い少年は、涙を流しながら、自分にもクリスマスが来れば良いのにと願うのです。我が隣の子の羨ましきに
そが高き窓をのぞきたり。
飾れる部屋部屋
我が知らぬ西洋の怪しき玩具と
銀紙のかがやく星星。
我れにも欲しく
我が家にもクリスマスのあればよからん。
耶蘇教の家の羨ましく
風琴の唱歌する聲をききつつ
冬の夜幼なき眼に涙ながしぬ。
了
底本:「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日初版第1刷発行
1986(昭和62)年12月10日補訂版第1刷発行
入力:kompass
校正:小林繁雄
2011年6月25日作成
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