あらすじ
友人に向かって、虱(シラミ)に語りかける詩です。友人は虱を不愉快だと感じる一方で、聖人としての理想を追い求めて、直接触ることを避けています。この詩には、現実と理想、人間と自然の関係が、ユーモラスでありながら深い洞察を込めて描かれています。虱に向つて話をした。
『虱や、ご生だからたからないでおくれ、
私にしつつこくしないでおくれ、
おまへはほんとに不愉快だ』
そして痒いところへ手をやらうともしなかつた。
この友だちは聖人だ。
了
底本:「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日初版第1刷発行
1986(昭和62)年12月10日補訂版第1刷発行
入力:kompass
校正:小林繁雄
2011年6月25日作成
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