あらすじ
夏の終わり、吾妻山に登った詩人は、頂上からの雄大な景色に心を奪われます。青く広がる山並みに光が差し込み、頂上は輝き、夏の終わりを感じさせる風が吹いています。詩人の心は、その景色と共に、様々な感情で揺り動かされるのです。
かなしければぞ、
眺め一時にひらかれ、
あがつまの山なみ青く、
いただきはひたひに光る。
ああ尾ばな藤ばかますでに色あせ、
手にも料紙はおもたくさげられ、
夏はやおとろへ、
山頂いただきは風に光る。
――一九一四、八、吾妻ニテ――

底本:「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房
   1977(昭和52)年5月30日初版第1刷発行
   1986(昭和62)年12月10日補訂版第1刷発行
入力:kompass
校正:小林繁雄
2011年6月25日作成
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