あらすじ
汽車は、麦畑を走り抜けていきます。遠くの空は霞んでいて、麦の青い色が目にしみます。汽車は、旅人を乗せて、どこへ向かうのでしょうか。行く先を知らずとも、麦の色は旅人の心を和ませ、汽車は、ゆっくりと進んでいきます。麥ながれ、
うれひをのせて汽車は行く。
たづきも知らに、
わが喰むむぎの蒼さより、
あはれはるばる、
み空をながれ汽車は行く。
了
底本:「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日初版第1刷発行
1986(昭和62)年12月10日補訂版第1刷発行
入力:kompass
校正:小林繁雄
2011年6月25日作成
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