あらすじ
夕暮れ時、指先に感じるほんのわずかな痒み。坂を下ると、一群の鳥が空高く舞い上がっていく姿が目に入ります。静寂の中に響く鳥たちの羽ばたきは、何ともいえない哀愁を漂わせ、見ている人の心を揺さぶります。この作品は、そんな一瞬の光景を通して、人間の心の奥底にある孤独や寂寥感を繊細に描き出しています。ほの痒くなる指のさき
坂をくだれば一群の
鳥は高きをすぎ行けり。
了
底本:「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房
1977(昭和52)年5月30日初版第1刷発行
1986(昭和62)年12月10日補訂版第1刷発行
入力:kompass
校正:小林繁雄
2011年6月25日作成
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