あらすじ
冬の寒空に、寂しくたたずむ木立。そこに、蓑を着て、合羽を着て、綿帽子をかぶった人がやってきます。その人の頭に、まるでかんざしのように、一羽の烏が止まります。烏は、なぜ鳴かないのでしょうか。じっと、その場にとどまり続ける烏の姿は、冬の静けさをより一層際立たせています。
ふゆ木立こだち
しょんぼりと
さむかろう

みの
合羽かっぱ
綿帽子わたぼうしかぶりょ

からすが
あたままった
かんざしのようにまった

まったからす
なぜなぜなかぬ
いつまでなかぬ

底本:「定本小川未明童話全集 3」講談社
   1977(昭和52)年1月10日第1刷
   1981(昭和56)年1月6日第7刷
初出:「婦人運動 2巻7号」
   1924(大正13)年11月
※表題は底本では、「冬(ふゆ)の木立(こだち)」となっています。
入力:ぷろぼの青空工作員チーム入力班
校正:江村秀之
2013年12月5日作成
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