あらすじ
深い闇に包まれた夜、足が痛む子供は母親に寄り添い、どこへ向かうのか尋ねます。しかし、母親は何も答えず、子供は不安と恐怖にさいなまれます。やがて、恐ろしい波の轟音が聞こえ、子供はますます不安を募らせていきます。果たして、二人は無事に目的地にたどり着けるのでしょうか。
かああしいたい。
我慢がまんをしろよ。
かあ、もうあるけない。
もう、すこし我慢がまんをしろよ。
かあ、どこへいくのだい?
「…………」
そらくらである。
おそろしいなみとどろきがこえる。

底本:「定本小川未明童話全集 3」講談社
   1977(昭和52)年1月10日第1刷
   1981(昭和56)年1月6日第7刷
初出:「新潮」
   1910(明治43)年3月
※表題は底本では、「闇(やみ)」となっています。
入力:ぷろぼの青空工作員チーム入力班
校正:江村秀之
2013年12月5日作成
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