あらすじ
ある日、昼寝をしているなまけもののもとに、蚤と蚊がやってきます。彼らはなまけものを刺したり、食い付いたりして、なまけものを困らせます。なまけものは怒って、蚤と蚊を叱りつけますが、蚤と蚊は意外な言葉を返します。なまけものは、蚤と蚊の言葉に驚き、そして考えさせられます。「折角ひとが寝ているのに何だっていたずらをするのだ」
と叱りつけました。
蚤と蚊とは声をそろえて答えました。
「私たちはあなたのように寝ころんでいるなまけものがすきなのです。私たちに好かれないようになりたいならば、起き上ってセッセとお働きなさい」
了
底本:「夢野久作全集7」三一書房
1970(昭和45)年1月31日第1版第1刷発行
1992(平成4)年2月29日第1版第12刷発行
初出:「九州日報」
1923(大正12)年11月4日
※底本の解題によれば、初出時の署名は「土原耕作」です。
入力:川山隆
校正:土屋隆
2007年7月21日作成
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