あらすじ
明治二年、ある男が古着屋で蚊帳を購入しました。その夜、男は蚊帳の中で奇妙な体験をします。枕元に現れたのは、白地に覇王樹の模様が描かれた浴衣を着た女性の姿でした。男は気のせいと思いながらも、次の晩も、その次の晩も、同じ女性が現れることに不安を感じます。友人に相談すると、友人も同じ蚊帳で同じ体験をし、二人は蚊帳を元の古着屋へ返却することに。しかし、古着屋の店主は、この蚊帳は誰に売っても必ず五日後には返されてくるという、不思議な話を語るのでした。「どうも不思議ですよ、どこへ売っても、五日とたたないで返して来るのですよ」
と云った。
了
底本:「伝奇ノ匣6 田中貢太郎日本怪談事典」学研M文庫、学習研究社
2003(平成15)年10月22日初版発行
底本の親本:「新怪談集 実話篇」改造社
1938(昭和13)年
入力:Hiroshi_O
校正:noriko saito
2010年10月20日作成
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