あらすじ
横光君は、天才的な作家であると同時に、その才能に翻弄され、傷つきながらも、その苦しみすら気に留めないような、稀有な存在でした。彼の作品には、非凡さと凡庸さ、感受性と語彙、抒情と観念、好奇心と主題といった要素が、時に対立し、時に結びつき、混沌とした輝きを放っています。その独特の文体には、痛ましくも華やかな、素朴でありながら手の込んだ陰翳が漂い、彼の作家としての自覚と宿命が、鮮やかに浮かび上がります。横光君の文学は、人間としての厳しさと脆さを、独特の魅力として私たちに提示する、裸身の離れ業と言えるでしょう。了
底本:「岸田國士全集27」岩波書店
1991(平成3)年12月9日発行
底本の親本:「横光利一全集 内容見本」改造社
初出:「横光利一全集 内容見本」改造社
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2010年7月1日作成
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