日影しのびいる、森の奥に、
彩鳥の声すと、きゝぬ。
その音は、裂けし白玉の
一片にも似て、
いささかの悲しみをやる。
いねがたき夏 南国!
浪のよるひるも、起きぶして、
いかばかり彩鳥の音の恋ひしき。
了
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
初出:「沖縄毎日新聞」
1911(明治44)年6月2日
※初出時の署名は「浪笛生」です。
※初出の新聞で作品名として扱われている「あやどり」を表題としました。
※表題は、底本では「南の友へ【二】」の見出しの次の行に、5字下げて2行取りの横罫の下に記載されています。
入力:坂本真一
校正:良本典代
2017年3月11日作成
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